9月22日の第11戦 終了後、
アチーブメント代表取締役社長 青木仁志が講師を担当し、
今シーズン最後のドライバーズ勉強会が開催されました。
「今シーズンを振り返ると、岡山から仙台まで
実に様々な場所でレースが開催されました。
ここで忘れていけないのは、開催地がどこであろうと
毎回必ずサーキットへ応援に駆けつけてくれた
ファンの方々の存在です。
ファンの方々はなぜ、多くの費用と時間をかけて
応援に来てくれるのでしょうか?
今日はまず、ファンが『ファンであってくれる理由』について
みなさんで意見交換をしてみましょう。」
恒例となったドライバー同士での意見交換タイム。
シーズン開幕当初は、ライバル同士で話をすることに抵抗があるのか、
ドライバーの表情には多少のとまどいが見られました。
しかし、第6回となった今回は、
自分を応援してくれるファンについて語りあう、
ドライバーの積極的な姿が目立ちました。
「個人の行動は、基本的に『感情』に基づいています。
みなさんを応援することで、
何か自分が望む『感情』を得られるからこそ、
ファンの方々はみなさんを応援をしてくれるのです。
ですから、
『同じ年代でこんなに頑張っているなんて、勇気を貰える』
『普段クールに見えるけれど、レースになると真剣なのがかっこいい』
というように、人によってファンでいる理由は様々です。
だからといって、私たちはファン全員に違う顔をして、
全員に気に入ってもらうということはできません。
私たちがすべきことは、ファンの多い人に共通することを考え、
それを実践に移すことではないでしょうか。」
青木は
前回の勉強会で取り上げた選択理論心理学の話も織り交ぜながら
ファンの多い人の共通項を挙げ、解説をしていきました。
「ドライバーとしてのスキルは、もちろん必須の条件です。
しかし、力だけでは応援はされない。
人の協力を得る力も今後の皆さんの活躍には
必要不可欠な能力だと思うのです。
是非、そんな徳と才、両方を兼ね備えた人間に
なっていって欲しいと思います」
青木のシーズン最後のメッセージを受けて、
受講後のアンケートには、このような感想が寄せられました。
「ファンの心をつかむ人の特徴は、どんな業種でも同じなのだと分かりました。
ドライバーとしてだけではなく、人として一流の人になれるように、
生きていきたいです。」
「今シーズン、全日本F3選手権に出場して得たものと同じくらい、
毎回の勉強会で得られたものは大きかったです。」
2012年シーズンのドライバーズ勉強会は終了しましたが、
彼らのドライバーとしてのキャリアはまだこれから。
勉強会での学びを胸に、
ドライバーたちの挑戦は今後も続いていきます。
9月22日、午後3時20分にスタートした第11戦決勝。
晴れ間が広がり、気温26℃、路面温度36℃と
絶好のコンディションでの18周の戦いとなった。
Cクラスでは、上位陣はそろって好スタート。
トップ中山を先頭にブラッドレー、山内のトップ3はほぼ安泰となるも、
スズキ、平川による4位争いはラスト2周のコーナー進入で
平川がまさかのスピンアウト。
たとえ5位のままでもタイトルが決まるという状況、
なおかつここまで全戦で表彰台を重ねてきた平川が
リタイアするという予期せぬ幕切れとなり、
タイトル決定は明日以降に持ち越しとなった。
優勝はこれがもてぎ以来の2勝目となる中山。
2位にブラッドレーが入り、3,4位に山内、スズキが続いた。
一方のNクラスでは
トップの佐々木に、平峰、トンプソンが続く展開に。
3番手のトンプソンは
序々に調子をあげてきた4番手の勝田に迫られるも逃げ切り、
上位3台はそのままフィニッシュ。
これで佐々木は今季6勝目、4連勝として
またタイトルに一歩近づいた。
午前8時のスタートとあって、
気温19℃、路面温度26℃という肌寒いコンディションとなった第12戦。
全車がスリックタイヤで臨んだ決勝は25周の戦い。
Cクラスのスタートでは
トップの中山よりも2番手のブラッドレーの動きだしが鋭かったものの、
両者は順位を変えることなく1コーナーへ。
4番手の平川は前をいく山内を抑えて、3番手に躍り出る。
トップ中山は1周目にして後続に1秒のマージンを稼ぐが、
2番手のブラッドレーも粘り強く追走。
序盤今ひとつペースの上がらない平川は
4番手の山内と接近戦を演じつつ、
徐々にトップ2台から引き離されてしまう。
その後は順位の変動なく、
1位中山、2位ブラッドレー、3位平川の順でチェッカー。
この3位入賞で平川は待望の今季シリーズチャンピオンが確定し、
マシンを降りてガッツポーズ。
優勝は独走での連勝とした中山となった。
Nクラスでは
トップの佐々木に
勝田、トンプソン、平峰が続く展開に。
5周目、ジャンプスタートがあったとして
トンプソンがドライブスルーペナルティーの裁定を受けたが、
その直後にコーナーでコースアウトし、クラッシュを喫してしまう。
これで平峰が3番手に浮上。
結局トップチェッカーを受けたのは佐々木。
これで5連勝とした佐々木は、第13戦でのタイトル獲得の芽が出てきた。
2位は自己最高位となる勝田、3位には平峰が入った。
第13戦は雨が降りしきる中でのレースとなり、
ウェットタイヤでの戦いとなった。
Cクラスのスタートでは
3番手スタートの山内がロケットスタートを決め、
トップ中山に並びかけるが、1コーナーでは2番手に。
これに同じく好スタートの4番手のスズキが続き、
2番手ブラッドレーは4番手にドロップ。
その後、徐々に強まる雨の中、
安定した速さを見せたのは中山。
2番手山内はこれを追走するが
じりじりとギャップを拡大されてしまう。
終始安定したペースでトップを独走した中山がこの第13戦も優勝。
2位には山内、3位にはスズキが入った。
一方、Nクラスのスタートは波乱の展開となった。
トップを守ろうとする佐々木と、
2番手スタートの平峰が競り合いながら第1コーナーを立ち上がったが、
ここで佐々木のラインを、前を行くCクラス ブラッドレーが
塞ぐ格好となったため、佐々木は一瞬アクセルオフ。
ここで一瞬加速が鈍った佐々木に野尻が追突。
バランスを失った佐々木は勝田のマシンをかすめながら、
第2コーナー入り口でスピンしてしまう。
こうしてトップには平峰が浮上。
これを勝田、ホーソン、小泉、トンプソンらが追うこととなり、
佐々木は、レースを続行も最後尾となった。
その後は
逆転タイトルのためには是が非でもここで勝ちたい平峰と、
初勝利を渇望していた勝田による首位争いが熾烈を極めた。
2人の攻防は終盤まで続いたが、
ついに残り5周の第1コーナーで勝田が平峰のインを突いて勝負あり。
トップに躍り出た勝田は、平峰を引き離してフィニッシュ。
うれしい初優勝となった勝田、
2位~3位には平峰、ホーソンが入った。
佐々木も粘り強く追い上げて5位でフィニッシュ。
佐々木は、残る富士の2戦で
平峰の結果に関わらず自力で2ポイント以上を獲得するか、
ポールポジションまたはファステストラップを奪って
平峰のフルポイント獲得を阻止すれば
念願のNクラスシリーズチャンピオンに就くこととなっている。